カーボンナノチューブ--応用に向けた核心

摘要

カーボンナノチューブについて，伝導性がよく高強度な複合材料,エネルギー貯蔵とエネルギー転化デバイス,電界放出ディスプレイと光源,水素貯蔵媒体，ナノサイズの半導体デバイス，プローブ,回路を含めた多くの潜在的応用が提案されてきた。これらのうち，いくつかの応用は製品へと実現された。 他のものは進んだデバイスであることが証明されたが，水素貯蔵については論争がたえない。 ナノチューブの価格と生成，収集法の限界は,単層ナノチューブの実用化に向けて克服すべき重要な障壁である。 「ナノチューブの合成と加工」単層ナノチューブと多層ナノチューブは，カーボンーアーク放電，レーザーアブレーション,化学蒸着でつくられる。 単層ナノチューブは現在，少量しかつくることができず,非常に高価である。高純度の試料は，1gにつき750ドルで，不純物が混じっているものは1gにつき60ドルが相場である。カーボンナノテクノロジー社は2002年までに1日あたりうい約9kgを作り,2004年までに1週間で数千kgをつくると希望を述べている。 大量生産できれば,価格も安くなると考えられる。