微生物を利用した二酸化炭素のメタン変換技術

摘要

現在，エネルギーソースとして広く利用されている石油，石炭など化石燃料のなかで，燃焼時の二酸化炭素排出量がもっとも少なく，それゆえ環境に優しいといわれている天然ガスは，その主成分はメタン（化学式はCH4）である。天然ガス（メタン）の成因としては地下の堆積層中に生息していたプランクトンや珪藻などの有機物が長い年月を経て熱により分解され生成するという熱分解作用による場合と，地下に常在している微生物が有機物を分解する微生物分解作用による場合の2通りの可能性が考えられている。