超原子価ではなかった超原子価ヨウ素反応剤！?

摘要

Vinogradova-Buchwaldらは,Shaoらが開発した求%ナ 性トリフルォロメチルチオ化剤」を文献に従い合成した. 各種スぺクトルデータは報告値と一致したが，そのなかで芳 香族プロトンのケミカルシフトが，類似構造を有する他の環 状超原子価ヨウ素化合物と少し違うことに気がついた.そこ で，1の構造確認に取りかかったが，」は液体のために容易 ではなかった.最終的には，Inokumaらが開発した「結晶 スポンジ法によるX線結晶構造解析」によって，1価のヨウ 素を含む2の構造であることを突き止めた.となると，2の反応の機構はどうなつているのか？という次の興味が湧いてくる.