薬学6年制教育と薬剤師のこれから

摘要

いよいよ2012年4月から，新しい薬学教育制度のもと で誕生した薬剤師が，全国の病院，薬局，製薬企業など， さまざまな分野において活躍を始める。薬学教育改革 は，長年にわたる薬剤師の悲願であった。そして，大学， 病院，薬局，行政などすベての薬学関係者の連携'協力， 医療関係施設の協力によって，新しい薬剤師を社会に送 り出すに至った。筆者は，大学病院薬剤部に40年余在籍 し，医療を取り巻く環境の激変を経験しながら，社会の ニーズ，期待に応えうる薬剤師のあるべき姿を求めなが ら歩んできた。2002年10月から始まつた文部科学省の 「薬学教育の改善?充実に関する調査研究協力者会議」 に委員として参画する機会に巡りあわせ，6年制薬学教育の必要性を一貫して訴え続けてきた。