漢方薬の副作用と安全性

摘要

小柴胡湯とインタ一フエロン製剤の併用症例における間質性肺炎が問題となつて以来,漢方ェキス製剤でも副作用が注目され，添付文書改訂が頻繁に行われるようになってきた。漢方薬は新薬（西洋薬）と比較して重篤な副作用の発現頻度は低いが，添付文書の改訂に至るような副作用も毎年報告されている。通常，薬の副作用は，各薬剤の薬理作用に応じて特徴づけられるものと，薬理作用とは関連なく患者側の要因によつて発現するものに分類できるが,漢方薬の場合， これらに加えて薬剤の使用方法が大きく影響しているように思われる。