1回で作用するインフルエンザ治療薬-ラピアクタ点滴用

摘要

インフルエンザは，かぜ症候群の一種で，インフルェ ンザウィルスによって起こっている感染症である。呼吸 器を中心にして激しい全身症状を示し，毎年世界中で流 行がみられており，ワクチン接種による予防やインフル ェンザ治療薬による治療が行われている。2009/10シーズンに発生したパンデミックA (H1N1) 2009 (新型インフルエンザ）では，わが国で2，000万人 以上が罹患し，季節性ィンフルェンザ同様の流行を認め た。たとえば米国で1万2,000人が死亡したと報告され るせ,わが国は諸外国に比べて死亡例の割合が低いこ とが示されており，ただちに感染対策を講じたわが国 の医療体制が評価されている。さらなる分析はこれから 行われることになるが，死亡率を左右する要因の一つに インフルェンザ治療薬の早期使用が寄与している といわれている。