下歯槽神経支配領域に感覚異常のある患者の検討 感覚検査閾値，自覚症状，質問票による評価

摘要

末梢性三叉神経損傷による口腔顔面領域の感覚異常は， 客観的に評価しにくい症状である。検査部位が狭小なた め，検査器具を目的の部位に正確に接触させるのが容易で はないこと，訴えられる症状から感覚閾値の異常の程度を 評価するのは困難な場合があること，被験者の応答による検査では意識レベルや性格傾向などの影響を排除できない こと，さらに神経損傷を目視ゃ画像診断などで明らかにす るのが困難であること，などがその原因と考えられる。