脳梗塞·一過性脳虚血発作患者

摘要

脳梗塞にはさまざまな病態が含まれ，病型によつて抗血小板療法の有効性と安 全性が異なる.脳梗塞は発症機序により大きく心原性と非心原性に分類され，抗血小板療法の 適応があるのは非心原性脳梗塞である.非心原性脳梗塞のなかで，ァテロ一ム血栓性脳梗塞の病態は心筋梗塞や末梢動 脈疾患と共通しており，抗血小板療法の有効性が高いと考えられる.ラクナ梗塞は脳梗塞とともに脳出血も起こしゃすいため，抗血小板療法の適応 は慎重に判断する必要がある.抗血小板療法を行う場合には，適応の判断がもっとも重要であり，投与開始前 から血圧を十分に管理する必要がある.