アジア森林パートナーシップ第8回会合（AFP8）：REDDと違法伐採対策に関するAFP対話集会の概要

摘要

アジア森林パートナーシップ（AFP）は，アジア地域の持続的な森林管理の達成のため，国際交渉に関わる政策立案者から現場で活動するNGOまで幅広い組織や団体が参加し，自由かつ建設的な討論を行う場を提供している。世界各地で数多くの持続的森林管理を目指した活動が実施されている。長きにわたる数多くの活動から得た教訓を，他の活動の効率的な実施に活かす必要がある。1990年代後半より国際的な取り組みの対象となっている違法伐採に加え，2007年頃から気候変動緩和の重要な戦略の一つとしてREDD（途上国における森林減少、劣化に由来する排出の削減）が森林をめぐる国際的な議論の対象となっている。不適切な森林管理を無くすための違法伐採対策と，温暖化ガスの排出を減らすため森林の減少、劣化の軽減努力に対して報酬を与えるというREDDは，同じ目的に対して逆方向からのアプローチをとっているものといえる。違法伐採およびその潜在的な要因の理解と解決はREDDの適切な実施の前提になるはずである。AFPは，違法伐採対策とREDDの関係者が一同に会し，情報を共有するための会合を実施した。