抗結核薬が単剤処方されたときの対処は？～抗結核薬の適正使用～

摘要

厚生労働省は1999年「結核非常事態宣言」を出し，その対策に力を入れ，2004年までに4年連続して患者数が減少しました．しかし依然，日本は先進国の中では結核の雁患率が高い国であり，2004年末現在で3万人以上の患者がいます．抗菌療法はできる限り狭い抗菌スペクトルの抗菌薬を単剤で短期間使用するのが原則ですが，結核に関しては抗結核薬の多剤併用による長期投与が治療の原則となっています．もしも処方せんにイソニアジド，あるいはリファンピシンのみが単剤で処方されていれば，あなたは薬剤師としてどのように考えますか？ 今回は抗結核薬の投与討画について考えてみたいと思います．