江戸、東京の凍利探訪（その16） －九ヶ村用水（昭和用水）中日野用水－

摘要

前回まで，玉川上永とその分水を取り上げてきたが，ここで再び多摩川に戻ることとしたい。昭和50年（1975）頃の多摩川水系の農業用水の記録（「多摩川1977」統計編）によると，多摩川本流からの取水は8件（川崎市のニケ領用水を含まず），平井川，秋川，谷地川，浅川，大栗川，乞田川などの支流からの取水は83件となっている。 その概要は仁衰隅1のとおりである。 したがって，昭和50年頃の多摩川の本支流を合わせた農業用水は91件，用水路の延長114.5km，受益面積658ha，受益戸数3，525戸，水利権水量22．4m~3／sに達していた。