ICTの活用による鉄道の利便性·快適性の向上

摘要

鉄道事業においてICT技術は重要な役割を果たしており，古くは1960年に誕生した日本最大規模のオンライン·リアルタイム·システムであるチケット予約·販売システム「MARS」や1972年に東海道·山陽新幹線に導入された新幹線運転管理システム（COMTRAC），近年では，昨年11月に10周年を迎えた交通系ICカード「SUICA」など，様々な形で鉄道に活用されている．一方最近では無線LANやスマートフォンなどの高速通信ネットワークが一般化し，これら汎用技術の鉄道活用に関する研究開発も進んでいるが，本稿では，特にお客さまへの情報提供という観点からのICT技術活用に関する研究開発の取り組みについて紹介する．