LRT等の鉄道研究用実軌道「生産技術研究所 千乗試験線」

摘要

日本には必要性が認識されながらも，本格的な鉄道試験線が存在しない．海外においては，高速走行や，急曲線通過性能評価が可能な大規模な試験線が存在し，研究開発のみならず各種試験，乗務員の訓練など幅広い目的に活用されている．わが国においては，小規模な試験線施設が財団法人鉄道総合技術研究所および複数の車両メーカにおいて設置されているが，機能は限られているのが現状である．この度，東京大学生産技術研究所では，LRTをはじめ様々な試験実施を目的とした試験線を，千葉実験所（所長·須田義大教授）に敷設，去る2007年11月9日，千葉実験所公開に合わせてそのお披露目が行われた．わが国において大学が所有するという初めての試みとなる当試験線の概要を以下に紹介する．