京王電鉄軌道架線総合高速検測車クヤ900形

摘要

京王電鉄株式会社では，旧来の軌道検測車及び架線検測車の代替として，京王線総合高速検測車クヤ900形を新造した．従来の静的検測と異なり，営業線同様の条件にて軌道·架線を検測することができるこの車両により，保守性の向上及び測定精度が向上し，ひいては運転保安の向上及び乗り心地を向上することを目的としている．電動車での製作が困難であったため，既存の電動貨車600系に牽引され走行することを前提とした仕様ながらも最新形式の9000系の技術を取り入れ，かつ各種検測装置を搭載する車両として，軌道検測·架線検測·車両保守すべてに配慮しながら設計·製作を行った．2008年3月未まで試験及び調整を実施し，2008年4月より本格稼動している．2カ月に1度程度，京王線を2日間かけて全線走行することを基本として，検測を実施している．