最近のLRTをめぐって：新潟鉄工におけるLRTの実現を目指した最近の動き

摘要

1997年8月，熊本市で低床車9700型が走り始めてから5年経過した．この間，日本における新しい路面電車への取組みは，低床車や運行情報システムへの助成制度などが確立，各地で低床車の導入や電停が改修されるなど，着々と進んだ．しかし欧州の新しい路面電車·LRTと比べると，車両はもとより，軌道や分岐，保安装置，電車線など施設関係の技術も，まだ改良すべき課題が残っていることが分かってきた．低床車については，様々な方式の車両が実用化したが，現在のところ使用実績に基づいた改良を進めている段階にある．また，施設の最先端を目指す改良についても，低床車に続いて5年ほど前からユーザーの要望に沿って具体化が始まり，徐々に成果が出つつある．低床車の実用化以降，現在進行中のLRTに関連する取組みについて紹介する．