電源コードの耐きず性·柔軟性評価法

摘要

実際の使用状況を想定した電源コードの耐きず性評価法および柔軟性評価法を開発した。 耐きず性は，エッジを有するセラミックスに所定の負荷をかけ，所定の速度で滑らせることによって定量的な評価が可能になり，樹脂削れ量のばらつきを0.07mm以内に抑えることができた（被覆材料の厚み1.25mm）。 柔軟性については，電源コードの形状を円弧状にして両端を固定し，電源コードにばね性をもたせて荷重計で押し込むことによって，従来計測できなかった柔らかい電源コードについても柔軟性の評価を定量的に行うことが可能となった。この評価法は，官能評価ともほぼ一致しており，使用者の柔硬の感覚を定量的に評価することができた。この評価法の開発により，PVCフリー電源コードとPVCを含む電源コードの耐きず性および柔軟性を定量的に精度良く比較できるようになった。