配管装置におけるベローズ形伸縮管継手の選定と配置

摘要

ベローズ形伸縮管継手（以下、ベローズ管継手という）は、公益事業分野では原子力·火力発電設備、都市ガス発生設備、上水道配水設備、下水道処理設備、都市環境整備の地域冷暖房用熱供給設備等のライフライン、また基幹産業分野では、石油、石油化学、製鉄、造船、製紙等の製造設備及び危険物貯蔵設備の配管装置等々に於いて、蒸気、空気、ガス、LNG、水、油等の流体物資を移送する配管の要所に設置し、流体の温度変化による配管の伸び、縮みの寸法変化の吸収、地震力や不等沈下による配管の相対変位の吸収によって、配管装置や製造機器の安全性を保持する役割を担い、活用されている。 ベローズ管継手については、国際規格ISO15348 (2002)との整合のため日本工業規格JISB2352(1994) を改正する方向で工業標準原案の審査を経ている段階である。 その改正案は、ISO15348(2002)pipe work-Bellows expansion joins-Generalに示す設計、製造、管理、形状寸法の用語及び総則の基本規格を基に作成した本体を日本工業規格に追加制定され、旧日本工業規格参考1及び参考2を付属書3（参考）、付属書4（参考）とし、旧規格本体を付属書5（参考）に整理し、国際規格に整合させるとともに旧規格も見直しが行われた。本改訂案はこれから審査が行われる。