音·騒音面白学問Q·A集(14)

摘要

振動って見えないし，感じないときもあって，よく分らないよ。 屁に似ているね，振動は基準位置（平衡位置）に対し，上下，左右又は前後等にオシレイトしていることであるが，その振動量はどう表すの？振動量の表示には，変位，速度，加速度，それぞれのピーク値，実効値，実効値を用いたレベル等各種ある。 その内，何を用いて表示をするかは，検討対象に便利な表示のものを使用すれば良いのであって，機械振動では変位，エネルギを問題とするときには速度，地震等では変位や加速度，力を考える場合は加速度と対象とする事象によって異なっている。 公害面での振動（一般に公害振動といっている。振動=公害とは違うよ。 ）では，どれを用いなければならないのかがはっきりしていないことから，一般に（国際的にも）認められるものを用いて表示をすることとなる。 振動規制を検討している時期に，評価に加速度を用いたISO2631-1974「全身振動暴露の評価に関する指針」が定められた。 これを用いて日本では，加速度→加速度レベル→振動レベルと進めた値を用いて評価することとなった。もっとも，振動規制法施行以前は，多くの都道府県で振動速度を用いて振動を規制していた。