BODの効率的な運営とその精度管理について

摘要

（公財）宮崎県環境科学協会は宮崎県下で唯一の指定浄化槽検査機関に指定されている。本県における浄化槽の検査対象は小型の単独浄化槽も含まれ，その処理様式も様々で，検査数は大量である。したがって，浄化槽の検査項目である生物学的酸素要求量（以下BOD）も日々大量に処理·検査しなければならない。平成23年度の浄化槽及び計量証明対象のBOD検査数は，およそ8万件もあった。また，本格的に浄化槽検査を受け入れ始めた平成22年度の後半以降はBODの検査件数が急増し，作業の効率化を余儀なくされた。このためBOD検査の前処理段階での作業を改良し，作業員3人で平均的に550件／日（最大680件／日），1万2千件／月のBOD検査を達成することができた。その一方で，分析精度の管理も危ぶまれたので，その精度管理の仕方を検証し，BOD前処理段階の効率化の事例と精度管理の検証について報告する。