最新の成形加工技術：最近の電動ブロー

摘要

ブロー成形（中空成形）は，押出機で溶融した樹脂をクロスヘッドからパイプ状のパリソンとして押出し，これを金型内に挟み込み，その内部に圧縮空気を吹込み，金型内面に樹脂を密着させて成形するダイレクトブロー（押出ブロー）と，射出成形機でつくられるプリフォーム（中間製品）を再加熱して，金型内で吹込み成形を行うインジェクションブロー（射出ブロー）とに大別される．インジェクションブローではバリの発生がないが，成形工程が2段階となる．ダイレクトブローでは，一つの工程で成形ができるが，少なくとも上下にバリが発生する．また，インジェクションブローに比べ生産性は低いが金型製作費は50～70％と安く，多品種少ロット生産品に向いている．これらが両者の大きな特徴である．ここでは，ダイレクトブローについて，成形機の駆動系，制御系が電動化された革新的な小型電動中空成形機を中心に新技術として紹介する．