今、ビッグデータの急激な拡大によって、我々のあらゆるデータがネット上に溢れだしたことで市民生活の安心安全に様々な問題を投げかけるようになった。"FOREIGNAFFAIRS"誌2013年5－6月号掲載のカバーストーリー論文"The Rise of Big Data"において著者のK.CukierとV.Mayor Schoenbergerは「西暦3世紀のアレキサンドリアの図書館には人間の知識の全てが納められているといわれていたが、今では地球上の全ての人にアレクサンダー大王の図書館の320倍の知識を提供できる情報がネット上に存在する。このネット上の情報をCDに蓄えて重ねたら月まで届くCDの山が5つできることになる。2000年においてデジタル情報はアナログ情報の4分の1に過ぎなかったが、その後デジタル化されたデータは3年毎に2倍になるという速度で急増している。現在においてはデジタル化されていないデータはデータ全体の2％に過ぎないといわれている。」と述べている。このように急速にデジタルネットワーク化が進む中で我々の日常生活は否応なくデジタルネットワークの中に取り込まれつつある。インターネットが一般に普及し始めたのは1990年代の初頭であったが、それから20年あまり経過した現在、私たちの仕事も日常生活もインターネット無しには成り立たない状況にある。インターネットは私たちに多くの利便性やプラスの影響をもたらしたが、一方でネガティブな影響も与えつつあることも確かである。その中で最大の脅威は市民生活の安心安全にかかわる脅威である。
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