ァ西部ビクトリァ湖岸地域におけるエロージョン防止を目的とした開発プロジクトの実態とその問題点一Jimo-East Sublocationの事例一

摘要

ケニア西部ビクトリァ湖岸地域に位置する調査対象地域は、年間降水量が1300mm以上 で、ケニア国内でも降雨の多い地域である。しかし、その降雨パタ一ンは乾燥と不規則な降雨の 繰り返しで、時に起こる100mm/dayを超える激しい雨は農業生産に寄与しにくく、植生の乏し い乾燥した大地に深刻な土壌侵食をおこす要因の一つとなっている。この地域の人々は土壌侵食 の他、貧困、エイズやマラリア等の感染症の蔓延などの多くの問題を抱えている。こういった背 景からこの地域は多くのNGOや国際協力機関の支援活動の対象となってきた。しかし、その成果はあまり現れていないように見える。本研究では、開発プロジェクトのうち、土壌侵食防止を 目的としたNGOをはじめとする支援団体の活動実態とそれに関わる農民組織の活動実態の把握 を行い、支援者側及び住民側の両方からこれらの開発プロジェク卜が抱える問題点の抽出を試み ることを目的とする。