乳製品市場を維持する政策に向けた四つの諭点課題を先取りした提案に臆病であってはならなし、

摘要

乳製品の輸入自由化や関税の大幅削減 が、わが国の牛乳、乳製品市場に及ぼす影 響については、これまで幾度も繰り返し議 諭されてきた。いくつかのバリエーション があるが、次のような連鎖的な影響が想定 されてきたといえよう。安価な輸入乳製 品による国産乳製品需要の減少あるしゝは生 乳生産の減退によって巿乳化率が上昇 (加工向け生乳比率の下落)する。その結果、 生乳需給が短期的な変動を繰り返すよう になり、需給調整コストの負担も増大し、 乳製品の安定供給が困難になる乳製品の 輸入拡大が進み、国産乳製品が減少する一 という展開である。この想定のキーポイントは国産乳製品の 製造量が減少し、市乳化率が上昇するとレ、 う点にある。乳製品の国境措置が緩和され、 安価な乳製品が国内市場に入ってくるよう になると、より直接的な乳価下落が生じる。 競合する国産乳製品価格、そして加工向け 乳価が下落し、生乳の広域流通や加工乳-乳飲料の原料として使用される乳製品還元 原料乳の原価下落を通じて飲用向け乳価も 大幅に下落するからである。