磁気ばねを利用した除振装置の開発

摘要

従来，除振装置の減衰要素として，オイルダンパが一般的に用いられてきた。オイルダンパは共振点付近で発生する衝撃力の吸収，あるいは低周波の衝撃性振動の吸収のために用いられてきた。しかし，減衰係数を上げることにより，共振点以降の周波数域において振動吸収性が急激に悪化する。そこで振動と衝撃力の吸収性能を両立させるために，入力周波数を加味して振動の衝撃応答性からみて良い加減なところで設定してきた。そこで，著者達が従来研究してきた磁気ばねと磁気ダンパを用いた．振動と衝撃力の吸収性能の両立に関する最適解を求める一つの方法について報告する。