PLGA scaffoldを用いた三次元培養軟骨の作製

摘要

In vitroで厚みのある三次元培養軟骨を作製するこ とを目的に，最適な連通多孔質Poly (づ,/-Lactic acid-co-Glycolic Acid) (PLGA) scaffoldのデザインにつ いて検討した。9種類のscaffoldを作製し，1)間葉 系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell ； MSC)から均 質な軟骨組織を作製する能力（細胞分布，分化程度）， 2)培養前後の寸法変化，を指標に評価し，最適な条件 を見出した。このscaffoldを用いて作製した三次元培 養軟骨は，正常膝関節軟骨と比較すると細胞の配向や Glycosaminoglycan (GAG)の量に違いが見られたもの の，形態，産生コラーゲンのタイプ，各種軟骨基質の 染色性がよく一致した。このことにより，連通多孔質 PLGA scaffoldは，軟骨組織再生用のscaffoldとして 有用な材料として期待される。