ショートパッチアレー給電双方向ビーム誘電体アンテナの誘電体導波路内電界分布

摘要

ここでは，比誘電率が3程度の一般的な誘電体の直方体形状構造体を電波の放射体として用い，背中合わせに配置した1／4波長ショートパッチアンテナの2素子アレーを誘電体構造体の励振に用いることで，左右双方向にビームを形成するショートパッチアレー給電双方向ビーム誘電体アンテナにおいて，誘電体構造体内の電界分布と放射指向性の関係を数値計算により検討する．そして，双方向ビームの利得が最大となる電界分布の条件を明らかにする．比誘電率ε_r＝2.75の誘電体構造体において，周波数5GHzで検討を行った結果，アンテナ開口面として動作する誘電体構造体終端において，電界が断面全体に分布し，かつ，波面が平面となる誘電体の寸法条件で最大利得が得られていることを確認した．