アマモ.ナマコ増殖礁におけるスゲアマモの 保護育成及びマナマコの資源培養効果

摘要

国内で5番目に広い閉鎖性海域である陸奥湾には.ァ マモZostem marina L.やスゲアマモZostera caespitosa Mikiの群落が発達し1).その面積は1990年の環境省調査 によると国内のアマモ場の13.9%を占める6,862haであ るが.1978年調査に比べ369ha消滅した2)。さらに，青森 県が1999年から2000年にかけて行った調査では4.847ha と推定され,1990年調査に比べ33.0%少ない。アマモ 場の減少要因には.マナマコApostichopus japonicus(Selenka)やホタテガイPatinopecten yessoensis (Jay) などの桁曳き漁業によるアマモ類根茎部の剥離，港湾や 漁港などの海岸施設の設置に伴う物理的な消滅やそれら 施設の設置に伴う海水流動や底質の変化が挙げられている。