西海区水産研究所の完全養殖研究のブリ人工種苗の技術開発の歩みとメリツ卜

摘要

天然種苗を養殖原魚として利用する場合、自然条件によつて採捕量や採捕時期が限定されるデメリットがあるほか、過剰に採捕すると天然資源に悪影響を及ぼすという問題もある。そこでg水産研究、教育機構では、クロマグロ、ゥナギ、ブリ、スジァラなどを対象として天然資源に依存しない養殖=「完全養殖」を目指した研究開発に取り組んでおり、さらにその技術を利用して「病気に強い」、「成長が良い」といった養殖に有利な種苗を作出する「育種」も進めている。本号では、これらの中から西海区水産研究所で取り組んでいる①ブリと②スジァラの2魚種について、それぞれ紹介していく。