ワールドフォーカスDSMァジァ太平洋養殖会議2015③ 養殖魚の消化管とEU市場の水産物輸出

摘要

前月号に引き続き、DSM社主宰で2015年U月にタイのバンコクで開催された、アジァの増養殖業界や関連企業向けの国際会議の内容について紹介する。イギリスのプリマス大学農業-地域維持センター所属のダニエル.メリフィールド博士は、消化管の健全性と消化管内の微生物相の重要性、エサによる響などについて、特に、プロバィォテイクスとプレバイオテイクスに隹、；点を当てて講演を行った。以下にその内容について概説する。消化管内の微生物相に関する研究の多くはバクテリアを扱ったものが多いが、消tfn内にはそれ以外にも菌、ウィルス、プロトゾァ(原生生物)、酵母などが存在する。徵生物相の中で最も多く存在するのはバクテリアで、硬骨is類の消化管中でか-ひ個.，/gほどのバクテリアを見つけることができるが、これは養殖場の飼育水中よりも桁違いに大きな数である。消化管内の微生物相に関する知見は、主に養殖魚関連の研究成果の積み重ねからきている。また、最近の遺伝子塩基配列研究により多くのバクテリア種が同定され、まれな生物圏に関する知識を得られるようになった。このような多様性や広範囲の微生物相に影響される生物および非生物的要因があるにもかかわらず、環境要因に影響されないあらゆる魚種に存在する微生1がある。