色変わりしない冷凍ブリをつくるATPの残存と水揚げ,,処理システムの開発

摘要

養殖プリを海外に輸出,冷凍流通させるためには色変わりの防止が急務であり、その解決策の1つがATP消費の抑制である。本稿ではATPをできる限り残存させたまま魚をXるための装置の開発状況とともに、その方法について解説する。近年、養殖プリの輸出量は急激に伸びており、ヽ-2015年の輸出量は7939tであり、W年の4139tと比べると約2倍まで増加している。この輸出の約M%はアメリカ向けで、そのうちの^ %が冷凍品である。ァメリカ以外の国への輸出量は2%と非常に少ない。国によつて輸入量が大きく異なるのは、ブリを冷凍保存した場合に血合肉が変色することが原因である。冷凍中に血合肉が褐変するのは、酸素結合タンパク質のミオグロビン(以下、Mb)のヘム鉄が酸化してメトミォグロビン(metMb)が生成するためである。