2型糖尿病マウスにおける霊芝菌糸体培養培地抽出物の糖負荷 後の血糖上昇抑制効果と食後過血糖改善薬との併用効果

摘要

【目的】2型糖尿病モデルマウス(KK-A~yマゥ ス）を用い，霊芝菌糸体培養培地抽出物 (WER)の食後過血糖改善作用を検討した.さ らに，alpha-グルコシダ一ゼ阻害薬との併用効果 についても検証した.【方法】KK-A~yマウスにWERを単独，または ポグリポース，ァカルポースと同時に経口投 与した後，糖負荷試験を行った. 【結果·考察】WERは，in vitroにおいてalpha-グルコシダーゼ阻害作用を示した.また，KK-マウスにおいてマルト一ス負荷後の血糖 上昇を抑制した.正常血糖マウスにおいては， WERとポグリポースまたはァカルポースと の間に相互作用は認められなかったのに対し て，KK-A~yマウスではWERとポグリポ一ス との同時服用で血糖上昇抑制効果が消失し た.しかし，投与間隔を1時間とすることで その効果は回復した.以上の結果より，WER はalpha-グルコシダ一ゼ阻害作用によリ食後過 血糖改善作用を示すものの，WERとalpha-グル コシダーゼ阻害薬を同時服用した場合，薬物 によつてはその効果が減弱する可能性が示唆 された.