第4回　自己免疫病のモデルマウス

摘要

自己免疫病は，遺伝的素因と環境因子によって生じた免疫異常により自己に対する免疫寛容が破綻し自己に対する免疫応答により組織破壊に至る疾患である．自己免疫病に限らず遺伝学に基づいた疾患関連遺伝子の同定には．，フォワードジェネティクスとリバースジェネティクスの2つの方法が用いられる．フォワードジェネティクスは生命現象をもとにそれを司る遺伝子を単経する手法で，単離した突然変異体の原因遺伝子を同定するポジショナルクローニングに代表される?一方，リバースジェネティクスは，注目する遺伝子の生命現象における機能を同定する手法で，トランスジェニック（Tg）による遺伝子過剰発現やターゲティングによる遺伝子ノックアウト（KO）に代表される．