私にとの化学の魅力これかろの化学のァィデンティティー

摘要

「化学」の魅力― ． それは，なんといっても分子·物質をつくりだす喜びでしよう． 「自然」をどのように理解するのかという「科学」の世界のなかで，新しい分子·物質にしか示しえない現象や解き明かしえない謎，これに迫りうるのが化学者の醍醐味ではないでしようか． 自身がつくった分子が思いもしなかったことを伝えてくれる瞬間．さらに，ときに幸運であれば，それが世界の物質観の一片となる瞬間． そんな瞬間にあこがれながら，女神Natureのべ一 ルをゆらす風を送っています．頭のなかにふと浮かんできた想像上の分子·物質をこの世のものとし，そこから見えてくる世界を探る苦楽を，共同研究者とともに分かちあえることも楽しみのーつです． 自分自身の分子が，思いもかけないような別の分野や社会との接点を見いだしていくことも，「セントラルサイエンス」たる化学ならではの楽しみです．