親イセエビの生態として，食性，移動，生殖，死亡·生残等々のさまざまな面があるが，ここでは主として移動を扱い，それと関係する範囲においてのみ他の面について言及する。先ず最初に，移動あるいは動きについて調べてみよう。 甲殻罵だけでなく，広く一般に生物においては，研究者は移動（migration）と分散（disperSion）を識別している。 移動は個体レベルにおいても集団レベルにおいても妥当な概念である。一方，分散は個体間の距離が開くことを指すのであるから，もともと集団レベルの概念である。形動（migration）と動き（movement）の区別は難しいが，暫定的に，移動を「ある方向性をもった動き」と定義し，動きを「特定の方向性の有無にかかわらず，場所が変ること」と定義しておく。 これらのことを念頭において以下の説明に耳を傾けてほしい。 Movement of palinurid lobsters was categorized into 3 types, i.e. homing, wandering and/or nomadism, and migration according to Herrnkind(1983). We defined here the former two types of movement, and then examined a variety of evidence of such movement for the Caribbean spiny lobster Panulirus argus, based on tag experiments in the field and experimental works in the laboratory.
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