ナノテクノロジーを用いた遺伝子導入ベクターの開発

摘要

ナノテクノロジーは，ナノメートル（10儀介の1メートル）という微細なレベルで原子?分子を組み立てる技術，それら極微の世界を槻察·操作する技術，ナノサイズで作り上げた材料に機能を発現させる技術として発展してきた．あらゆる分野に飛躍的な革新をもたらす可碓性を秘めているため，現在，非常に多くの科学者や技術者が競って研究を進めている．われわれの研究グループでは，過：伝千草人効率の飛躍的向上やベクターの磁気的誘導·集積を目指して，数十ナノメートルの大きさの磁性ナノ粒子を遺伝子導入ベクターに接着させて磁性を持ったベクターを作成し，医療分野での新たな技術革新を目指して研究を進めている．本稿では，①磁性ナノ粒子の新規応用分野とその可能性，②遺伝子導入ベクターの現状と磁性ナノ粒子との融合，の二点について概況する．