天然両親媒性抗酸化物質を用いた血栓症·肝障害予防品の開発

摘要

人は加齢と共に活性酸素·フリーラジカルを消去させるスーパーオキシドジスムターゼ，グルタチオンペルオキシダーゼ，カタラーゼ等の酵素が減少するため，癌·肝障害·血栓症等の生活習慣病を発症しやすくなる． したがって，一重項酸素，スーパーオキシドラジカル，過酸化水素，脂質ラジカル等の活性酸素·フリーラジカルを消去するには，食材に含有する非酵素的抗酸化成分の助けを必要とする． しかしながら，アスコルビン酸，トコフエロール，カロテノイド，フラボノイド，アントシアン，タンニン，リン月旨質等の天然物由 来の抗酸化成分の大方は，水溶性物質と脂溶性物質に分別されることから，両親媒性抗酸化物質のように水溶性ラジカルと脂溶性ラジカルを同時に補足できない． そこで著者らは，生体細胞膜の内外で活性酸素·フリーラジカルを消去させる両親媒性抗酸化物質の検索を試みた．