第4学年の「角の大きさ」単元および「面積」単元における量の比較測定の方法や量感の指導

摘要

第4学年の角と面積の単元で，量の比較測定の方法の理解や量感の育成に関する指導の工夫を行い，その指導効果を調べた． 児童はすでに長さ，かさ，重さの学習で量の比較測定の方法を学習しているが，この方法の理解が十分に定着しているとはかぎらない． そこで，実AA群では，角と面積の単元導入 時の学習場面で既習の量について，直接比較，任意単位による測定，普遍単位による測定を振り返らせてから，新しい量の比較測定の学習に入った． また実験群の量感の指導では，基準となる量感を身につけさせてからこの基準をもとに量の大きさの見当づけを単元内で繰り返し行うようにした． 事後テス トの結果は，実験群の成績が統制群を上回り，既習の量の比較測定の方法を振り返ることや基準となる量感をもたせて見当づけを行う指導の効果が見られた．