6.量子光学?非線形光学

摘要

6.1概要量子光学，非線形光学の分野の進展は，近年の光子を用いた量子情報処理の展開を後押ししている.特に最近の傾向として，光通信用に開発された光デバイスを量子情報処理に応用する試みが世界的に盛んとなっており，中でも，量子タスク実現のための光回路を光導波路技術を用いて集積化する「集積量子フォトニクス」の活況が著しい.また，ここ数年，1.5 μm帯における光子検出器の性能は飛躍的に向上した.その結果，従来?800 nm帯の光子とシリコンアバランシフォトダイオ一ド(APD)に基づく光子検出器を用いて空間光学上で多くの実験が行われてきた光子量子情報処理が，光フアイバ一や光導波路などのプラットフォ一ム上で，ょり大規模なシステムを目指して1.5 μm帯で行われるょうになってきた.2014年もこの傾向は続いており，以下に述ベるょうに国内でも多くの重要な関連発表がなされている.