地域産業の新たな展開ー九州·山口からの挑戦

摘要

九州地方にはIT産業の工場が多く分布し、北部九州地方においては自動車産業が集中している。しかし、このITや自動車産業の2009 年における九州地方の工場数は減少し、地域経済のリーディング産業としての効果は弱くなっている。そのようななか、近年、地域に根ざした地域経済を支える新たな産業が九州·山口で生まれている。全国各地の「地場産業」の衰退は著しいが、これまでの形態と異なった、主要産業でもなかった、地域の特性を活かした産業を「地域産業」と位置づけ、その変容と新たな展開を分析したものが本書である。本書は、財団法人の九州経済調査協会が創立60 周年の記念事業の1つとして、地方銀行と協力して実施した共同研究の成果をまとめたものである.