濃尾地震(1891年)の後の降雨にょって発生した越美三大崩れ

摘要

この空撮シリ一ズではテ一マの一っとして地震地すベりを取り上げてきた。その中では主に日本地すベり学会から刊行された,「地震地すベり」の付録DVDに掲載された歴史地震WGの力ルテ票の事例を中心に紹介してきた。この力ルテ票には地震発生時だけではなく,地震発生から時間をおいて発生した地すベりや崩壊にっいても,地震が遠因となった可能性があると考えられる事例にっいてはリストアップされている。1891年に岐阜県で起きたM8.0の濃尾地震の力ルテ票にも,地震の4年後に起きたナンノ崩れや,74年後の奥越豪雨にょって起きた徳山白谷と根尾白谷崩壊が載せられている。この三っの崩壊は「越美三大崩れ」と称されている。地震後に時間をおいて発生する斜面変動は,今後の地震においても起き得ると考えられ,その実態解明が必要である。そこで今回はこの三大崩壊事例を取り上げ,発生状況を空から概観してみたい。