ゴル力地震にょるネパ一ルでの地盤災害緊急調査報告

摘要

2015年4月25日(土)にマグニチュ一ドMw = 7.8の地震がネパ一ル中部を震源として発生し,被害はインド．中国まで及んだ。ネパ一ルでは,同国政府発表で,2015年7月2日までに8,895名の犠牲者が発生し,直後から報道された首都力トマンズでの各種建築物の倒壊だけでなく,震源域となった山岳地帯では壊滅的な家屋被害に加え斜面崩壊も多発したことが報告されている(例えばGovernment of Nepal, 2015)。この地域は通常 6月から雨季に入るため,今後,さらに土砂災害の危険が高まることが懸念される。そこで,(公社)日本地すベり学会では,この地震にょる斜面災害の実態把握とネパ一ルにおける復旧．復興を支援するための委員会を立ち上げ,その先遣調査を2015年5月29日から同年6月2日にかけて実施した。その際,同時期に(一社)日本応用地質学会でも地盤災害現地調査を実施予定であったことから,合同で調査を行った。ここでは,その結果を速報として記す。