百貨店敗因の一つは大人の男の置き去り

摘要

「蛍の光」のあの胸を締めつけるような旋律を、人生でこれまで何回聞いてきただろう。ついそんなことを考えてしまいましたね。3月14日夜、伊勢丹吉祥寺店が38年余りの歴史に幕を下ろそうとする瞬間のことです。卒業式、送別会、博覧会の最終日と指を折って数えていくうち、なんだ、紅白歌合戦のフィナーレでも聞くなあ、パチンコ店の終業時にも流れていたぞ、阪神ファンが相手投手をKOしたときに歌っていたなど次々に思い出し、途端に興ざめしてしまったのは、きっと私がデリカシーに欠ける人間のせいでしょう。