飲料用アルミ容器設計·製造プロセスへの最適化技術の活用

摘要

一方，コンピュータ性能の向上とCAE（Computer Aided Engineering）ソフトの持続的な発展，改良に従って，コンピュータを駆使した有限要素解析は効率良いツールとなってきている．消費者のさまざまなニーズに応える容器の開発期間の短縮，開発費の節減のために，構造解析，熱伝導解析，流体解析，そしてこれらの連成解析等シミュレーション技術の活躍の場は急速に広がっている．また，板金成形数値シミュレーションの精度向上がますます加速している昨今では，金型や成形プロセスの設計に，成形実験の繰返しや経験知とノウハウに頼るほかに，数値解析に基づく最適設計手法も活用されている．本稿では，飲料用アルミ容器設計·製造工程設計にシミュレーションを活用した事例を紹介する．また近年注目されている，アルミ容器の人間工学的特性，機能性，加工性等を総合的に考慮した容器の最適設計事例も示す．