電縫鋼管の回転引き曲げ加工における変形挙動の実験および解析的検討

摘要

曲げの内側および外側の増肉および減肉や，管の周方向のひずみ分布状態が，曲げ加工後の液圧成形に影響を及ぼすという報告があり，これらの部位について，変形挙動を明確にすることは重要である．また，実際のTHFで見られる複数箇所曲げについての知見も少なく，さらに，従来，感覚的に認識されている現象や，経験に依存していることを明確にする意義は，極めて高いと考えられる．本論文では，THFにおける曲げ予成形という観点で，回転引き曲げを用いた3箇所曲げに着目し，実験およびFEMシミュレーションを用いて，単一の曲げおよび連続した3箇所曲げの変形特性を調査した結果について述べる．