強変形せん断接合法の熱間エンドレス圧延への適用－熱間エンドレス圧延用バー接合への固相接合方式の適用に関する研究 第5報

摘要

第4報では，タイプI-SDJ装置の接合部形状を改善し，接合時にできるクロツプの長さを短くすることができるタイプII-SDJ装置を考案し，その接合特性を検証した．実際の熱間エンドレス圧延とほぼ同様の条件のもとで100～450mm幅の接合試験を実施し，引張強度が394～440MPaの炭素鋼（以下，CSと略す）においては母材の0.70～0.85程度の接合強度であることを確認した．熱間エンドレス圧延では，仕上圧延前にバーを接合し，切れ目無く仕上圧延を行い，圧延後に接合部付近をシヤーでカットして1コイルずつコイラで巻き取る．そのため，接合状態が母材と完全に同一であることが求められるわけではなく，幅方向両エッジ部に割れが生じても圧延負荷および圧延中に作用する張力や曲げで接合部が破断しなければ良いことになる．本報では，第4報で報告した接合特性をもとにSDJ装置を用いた熱間バー接合における接合機構を明確にすることと，接合部を圧延したときに生ずる両幅端部のエッジ割れ，接合強度の変化，圧延中に作用する曲げに対する耐破断性の評価を目的とした．ま年，SDJを熱間エンドレス圧延用バー接合装置として実機に適用した結果を報告する．