高ひずみ速度でのAZ31マグネシウム合金の機械的特性と成形性に及ぼす集合組織の影響

摘要

メカプレスを用いた工業生産では，少なくとも100 s{sup}(-1)の高ひずみ速度であることを考慮する必要がある．しかしながら，炉中での高速変形下では，高精度なひずみ測定は非常に難しい．本研究のために開発した材料試験機は，100mm s{sup}(-1)の最大クロスヘッド速度を有し，炉中で高ひずみ速度で変形する引張試験片の標点間距離を正確に計測できる．加熱プレス成形ではひずみ速度の影響がかなり大きいので，プレス設計のためのシミュレーションには，実際の加工条件下での変形を忠実に記述できる構成式が不可欠である．本報では，市販AZ31合金条の高温，高ひずみ速度での引張特性と成形性を調べるとともに，その集合組織との関連を明らかにする．