人間活動が媒介するシステム境界の相互浸透－ツリーをリゾームで編む

摘要

世界中のあらゆるものが相互接続され，機能化·インテリジェント化が進行するなか，社会·経済活動は言うに及ばず人々の日常生活はシステムへの依存を深めつつある．しかもその現実は，個別のシステム群の連携の上にそれら諸活動が展開され，システム群の連携なしには成立しないのが実態である．したがって，複数のシステムの連携や結合を効果的かつ有機的に実現するSoS（System of Systems）に向けたシステムズアプローチが重要となる．本稿では，ツリー型のシステムを編み，紡ぐ概念としてリゾームを導入し，SoSへ向けたシステムズアプローチのひとつとしてシステム間境界の相互浸透に関し，リゾーム型のシステムデザインの意味や可能性について考察する．