微細穴あけ金型の可視化技術とナノ精度位置調整金型の開発

摘要

微細穴あけ加工では，ミクロンオーザーでクリアランスを管理するのが難しく，工具に掛る応力も不均質な状態となり，工具寿命を低減している．中川らも薄膜抜きの0クリアランスの実験を行い，工具寿命の課題を明らかにしている．Kibeらはステージ組み込みによる1μm程度の精度での位置調整実験を行っている．我々は微細穴あけ時の工具寿命の決定因子の検討のため，金型の可視化システムを開発した．また，パンチ·ダイの位置精度·センタークリアランスの誤差による影響を計測できる，ナノ精度位置調整金型システムを開発した．本報において，二つの装置の概要を示し，可視化技術により得られたパンチの損傷事例と，ナノ精度金型実験でのクリアランス調整実験の可能性について述べる．