固体CaO上Al含有鋼ならびにAl－S含有鋼の濡れ挙動

摘要

製鋼における精錬反応には，CaO系のフラックスが広く用いられている。通常十分な反応を得るために過剰量のCaOが投入されるもののその利用効率は低く，資源の過剰利用やスラグ発生量の増加を引き起こしている。スラグの利用用途は縮減傾向にあり，またストックヤードの安定確保に困難が生じつつあることから，スラグ量低減の課題は重要度が高まっている。さらに環境溶出規制から，CaOの造揮剤として長く用いられてきた蛍石の使用制限も加わり，環境問題に対応した製鋼用の高効率精錬反応剤の開発が必須とされる。