メンテナンスコストの削減今後の設備管理

摘要

石油精製，石油化学，化学工業など国内化学工業ユーザーが設備管理に対し，新しい取組体制を模索，検討している。 その主眼は，「競争力強化のためさらなるコスト削減をいかに図るか」であるが，同時に「老朽化した設備が増えている中，その信頼性をいかに維持·向上させるか」「設備管理を遂行する技術者が高齢化およびリストラなどで低減している現状の対策をいかに構築するか」も重要なポイントといえる。 このような現状下で，ユーザーは設備管理をアウトソーシングするか，あるいはアライアンスを締結したパートナーと設備管理をともに実施していく方向を模索している。 メンテナンス会社としては，このようなユーザーのニーズに応えるべく，単に保全工事を実施する工事会社ではなく，ともに設備管理を遂行するメンテナンス·エンジニアリング会社としてのスタンスを構築すべきと考える。 図1は，メンテナンス業務の一連の流れを示したものであるが，パートナーとして設備管理業務を受注するためには，それぞれのステップでのエンジニアリング能力が必要であると考える。